2017年度(平成 29年度) ゼミ学習A
テーマ「プログラムでロボットを動かそう」
ファブウォーカー(FabWalker)という四足歩行ロボットを使い、動物らしい動作をある程度自律的に行えるようなプログラムを組み込んで、オリジナルのペットロボットを作ります
◆講師:NPO 法人 鎌倉・ロボット・ものづくり研究会(KRMLa)/鎌倉シチズンネット(KCN)のスタッフ(山本修、林達郎、奥野晃、角田正俊、香野智彦の各先生、他)
◆日時・場所:
・1回目=7/26(水)(コース1)または7/28(金)(コース2)
両日とも13:30~16:00 NPO センター鎌倉 2F 会議室
(講座後に会場近くの実験工房「ファブラボ鎌倉」の見学会あり)
・2回目=8/2(水) 3回目=8/7(月) 4回目=8/9(水)
2.3.4回目とも コース1 9:30~12:00/コース2 13:30~16:00
鎌倉シチズンネット(KCN)深沢教室
◆受講者: 学生17名(5年生=10名、6年生7名)
コース1 に9名、コース2 に8名が分かれ、さらに、原則、2名づつでチームを作り、課題に取り組んだ
(学習レポート)
第 1 回 「FabWalker を組み立てる」
山本修講師の他、ロボットのハード製作実習中の学生指導支援スタッフとして KRMLa から 4 名のメンバーも参画。各学生の机上にテキスト表示用 Note PC、FabWalker(四足歩行ロボット)組立キット、FabWalker 組立後の見本モデル、工具類を配置。
(1) 4回連続のゼミ学習講座をはじめるに当たって、講座全体の説明がなされた後、組立て後の FabWalker の各部の名称、ロボット教材の構成部品を確認した
(2) ロボットの組み立てをはじめる [コース 1=14:10/コース 2=14:11]
(a) ベースプレートに足取付部品を止める (b) DC モーター、シャフト、クランクを取付ける (c) 電池ボックスを取りつける
(d) マイコンボード(Studuino 基板)を取付ける (e) LED、サーボモーター、光センサーを取付ける (f) 足を取りつける (g)タッチセンサー、赤外線距離センサーを取付ける
(3) 配線確認、電池を入れ、動かしてみて、FabWalker のハードのできあがり[コース 1=15:40/コース 2=15:50]
<スケッチ>
・FabWalker のハードの組立てを追ってみると完成モデルを使って全体説明/足の取付け部品をネジで/DC モーターをしっかりと/電池ボックスとマイコンボードの次は 3 色の LED を取付け/最後にタッチセンサーと距離センサーを付けて完成/動くことを確かめた
・各チームの自作ロボットに名前をつけてもらった
コース 1=light/ショコラ/ブラックロボ/ロボワン/カワセミ
コース 2=鎌くん/勇者チビちゃん/ルーナ/ロボ太郎
・終了後、近くの「市民モノづくり工房」でデジタル工作機器を体感
近くの「ファブラボ鎌倉」で 30分、レーザーカッター/3D プリンターのデモ加工を見学。今回の FabWalker のハードの組立てキットの加工もここで行われた
第2回 「プログラミングの基礎(1) LED をつけたり歩かせたりしよう」
香野智彦講師の他、KCN から 4 名の指導メンバーも参画。各学生の机上にテキスト表示用 PC、マイコンボード Studuino 用プログラム作成・埋込用 NotePC、各チームの第 1 回製作FabWalker ハードを配置。
(1) プログラミングとは、Studuino(スタディ-ノ)の基礎について学ぶ
Studuino の立上げ、PCとロボットの接続、入出力設定(センサー、モーター、LED など)、プログラム作成・テスト・保存の仕方仕組み
(2) いろいろなプログラミングをやってみる
3 色の LED で信号機の色々な動作を作る、モーターでロボットを歩かせる、ロボットの首をふらせる
<スケッチ>
・手元の NotePC のプログラミングツールを使って Studuino を学ぶ
国際的な子供向けプログラミング言語 Scratch を拡張した言語で、初めてでも直観的に学習できる
・自作のロボットに搭載された 3色 LED で信号機のいろいろな動作をさせる
通常の車用信号機、歩行者用信号機、いろんな周期での光り方などプログラムで簡単に作れる
・DC モーターやサーボモーターで自在な動きをさせる
速度や前進/後退を変えた歩行、早さや角度範囲を変えた首振りなど
・自分のロボットのイメージを書いてみよう
第3回 「プログラミングの基礎(2)センサーを使ってみよう」
講師・指導陣ならびに PC、NotePC そして自作のFabWalker ハードの配置は第 2 回と同様。
(1)条件によるプログラムの流れを変える
もし ~ ならば/もし ~ ならば ~ でなければ ~/~ まで待つ/~ まで繰り返す
(2)センサーを使う
ぶつかりそうになったら止まる/後にさがる、明るさで歩く速さを変える、お腹が空いたらシッポに触って餌をあげる
(3)プログラムのおおまかな流れを組立てる
(4)自作のペットロボットの性格を考えてみよう
<スケッチ>
・センサーでとらえた状況によりロボットの動作を変える
条件文を学ぶ、センサー入力により動きを変える
・お腹が空いたら餌を与える
空腹の程度をロボット内部の“変数”で表し、時間とともに次第に空腹になるが、餌をあたえると満腹にもどる
・自作ロボットにもたせる性格をプログラムで実現するには
性格により状況に応じた歩き方、首の降り方が違う/飼主への空腹の知らせ方
ワークシートでプログラム化のため準備を
第4回 「オリジナルのペットロボットを作る(発表会) 」
(1)前回考えた性格をペットロボットに埋め込む 支援スタッフが各チームに付き、ワークシートで固有の性格を動作ブロックに分解、プログラムとして展開
(2)各チーム毎に順次、自作ロボットの成果を発表
考えた性格の説明、床上でロボットを動作させ写真撮影
<スケッチ>
・自分の考えた動きをプログラム用に整理
・講師の助言で自分用プログラムに真剣に取り組む
・プレゼンをする子供達の顔に誇らしさや満足した喜びが
以上
(文責:中村和男 写真:島村・中村・奥)