2013(平成25)年度 第4回授業

「建長寺ってどんなとこ?お坊さんって何をするの?」

講師:高井正俊先生 建長寺宗務総長

 

12月7日(土)14時~16時

建長寺 宗務本院応真閣

 

 

授業レポート


[高井先生のお話し]

 

 こんにちは。今日はどんなつもりできましたか?

学生「先生のお話をめいっぱい聞きにきました。」

はい、ありがとう。私、ちょっと酔っぱらっています。実は建長寺には龍がいます。法堂の天井に龍がいて、その龍を描いた人が小泉淳作さんです。今日はその小泉先生が亡くなられて、ちょうど3周忌(しゅうき)です。そのため法堂の龍の下でお経(きょう)をあげさせていただいて、その後、下のお部屋でお食事をしてきました。そんなことで、和尚(おしょう)さんはちょっとお酒が入っている。ちょっと不謹慎(ふきんしん)だったかな。これもお寺の仕事ですからお許し下さい。

 

お坊さんの仕事は供養(くよう)やお葬式

三周忌は亡くなってから満2年目にします。なぜ三周忌と言うのですか。「数(かぞ)え」で言うからです。「数え」は仏教や日本の習慣です。「数え」ってどういうことですか。ここにいるかわいい子どもたちは、お母さんのお腹(なか)から生まれてきました。お腹の中に10ヶ月いました。生まれてから1年たつと1歳です。けれども、あなた方が、お母さんのお腹の中に入った時がスタートだと考えると、生まれた時はすでに1歳です。それが「数え」という考え方です。

お坊さんって何をしていますか?

学生「お経を読んだりしている。」

はい、そうですね、そのほかに何やっているか知っていますか?

学生「供養とか」

ずいぶん難しい言葉知っていますね。もっと簡単に言うと?

学生「亡くなった人を慰(なぐさ)めるというか、天国に行けるようにする」

はい、それを仏教の言葉で言うと、“ご法事”って言います。だから、今日は小泉淳作先生の三回忌のご法事(ほうじ)をしてきました。日本のお坊さんは、お亡くなりになった人の一周忌とか三周忌とか七回忌とか十三回忌とか三十三回忌とかいう法事をしています。

法事っていうのは、亡くなった方の事をみんなで思い出そうということです。亡くなってしまうと消えてしまうのでなくて、その人のことは私たちは、ちゃんといろんな事を覚えています。

君たちはこれから大きくなっていく、そうすると後ろにいるお父さんやお母さんはどうなりますか?

学生「おじいちゃん、おばあちゃん」

はい、そうです。今、若くてすごく元気なお父さんお母さんも、いずれおじいちゃんやおばあちゃんになります。私たちはこの世に生まれたら最後はあの世に行くようになっている。人間の仕事を終えて次のところに行く、その時にお葬式(そうしき)をしたりするのが、お坊さんの仕事です。

 

12月8日はお釈迦様が悟りを開いた日

明日は12月8日です。どんな日か知っている人いますか?難しい質問です。先生方はご存知(ぞんじ)ですか?

先生「開戦(かいせん)記念日」

はい、開戦記念日ですが、12月8日はお釈迦(しゃか)様がお悟(さとり)りを開いた日なんです。その日が開戦記念日というのは私は良くないと思っています。4月8日はお釈迦様が誕生した日で、甘茶(あまちゃ)をかける儀式(ぎしき)をする習(なら)わしがあります。建長寺でも円覚寺でも、たぶん日本中のお寺では4月8日にはかわいらしい子供の仏像を置いて甘茶をかけます。甘茶を飲むとおいしいし、幸せな気持ちになります。アジアの国々は仏教の国が多いですから、お釈迦様のお誕生日をお休みにしている国もたくさんあります。

建長寺はできて760年もたちますが、昔はお坊さん以外はだれも中に入れなかった。仏教(ぶっきょう)の勉強をしよう、お坊さんになりたい、座禅(ざぜん)をしたい、そういう人だけ中に入ることができました。一般の人たちはお坊さんの勉強のじゃまになってしまうからです。学校と同じです。だけど4月8日だけはだれが入ってもよかったんです。みんなに来てもらってお釈迦様のお誕生日をお祝いしてほしかったのです。

12月8日はお釈迦様が悟(さと)りを開いた日。4月8日はお釈迦様がお生まれになった日。2月の15日はお釈迦様がお亡くなりになった日で、お釈迦様に関する記念日がたくさんあります。お寺では、そういう時はいろんなことをします。

 

建長寺や円覚寺に修行の道場

建長寺や円覚寺には修行(しゅぎょう)の道場(どうじょう)があります。鎌倉や大船などでお坊さんが托鉢(たくはつ)をしています。実はこの私の格好(かっこう)は修行中の修行僧、雲水(うんすい)の格好です。修行している時はこういう衣を着ます。そして頭には、まん丸い笠をつけ、托鉢(たくはつ)にでる時には袋をつけます。建長寺の修行の道場は、建長僧堂という看板を書いた袋つけて歩きます。お経を読ませてもらって、お金をいただきにあがります。100円とか200円をいただいて、修行をする時のお味噌やお米を買ったりします。それが托鉢(たくはつ)です。

今、円覚寺の修行道場には修行をする雲水さんと呼ぶお坊さんが21人います。建長寺には18人います。アメリカやフランスから来てもいいんです。修行したい、という人たちが円覚寺や建長寺に来ると修行ができます。みんなの中にもお坊さんになってみたい人は、ちゃんとお坊さんになれます。女の子も尼(あま)さんになってみたい人のための修行道場があります。3年修行をするとお坊さんになれる資格が取れます。資格を取っておいて、また違う事をやってもいいです。

750年前の昔は、建長寺や円覚寺に日本全国からお坊さんの勉強をしたい人がたくさん来ていました。何人くらい来ていたと思う?

学生「50人」「100人」

公式な記録では建長寺には300人お坊さんが修行していたという記録があります。

たぶん500人くらいの人がお経を読んだり、ご飯を食べたり、座禅したりしていました。750年前のお寺は、いまの大学だったんです。図書館があって大事な本がたくさんあって、勉強ができました。昔は大学がなかった。それでお寺で勉強していました。

京都に比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)という大きなお寺があります。東京大学のような国立の学校で、そこで勉強するお坊さんには国からお金が出ました。安心して勉強ができるようになっていたんです。

 

●日本で禅を最初に始めたのが建長寺

鎌倉時代に北条時頼(ときより)がお坊さんに勉強してくださいと建長寺を建ててくれました。その北条時頼が亡くなって今年で750年になります。建長寺では、大きな儀式をしました。その建長寺にはいろいろなことを教えてくれた蘭渓道隆(らんけい どうりゅう)という中国のお坊さんがいました。中国の宋(そう)という国がモンゴルの騎馬(きば)民族の元という国に滅ぼされようとした時、それまで自分たちが勉強してきた座禅やアジアのことなどを日本へ行って伝えたいと、やってきたんです。33、4歳の時に日本に来て、66歳でこの建長寺で亡くなりました。中国に帰らなかった、帰れなかったんです。

実は、建長寺は日本で一番最初にできた座禅を勉強するお寺でした。一休(いっきゅう)さんとか良寛(りょうかん)さん、沢庵(たくあん)さんは禅宗のお坊さんです。世界遺産(いさん)に鎌倉は選ばれなかったけれども、大事にしなければいけないのは禅です。

アップルという会社をつくったジョブズも禅の事を一生懸命勉強していました。座禅を組んだり、禅の感じ方を学んでアップルになったんです。まん丸のリンゴではなく、ちょっとネズミがかじったようなリンゴを考え出したのはたぶん禅の考え方です。アメリカでもヨーロッパでも禅がすごく盛んです。禅が生まれたところはインドで、中国を経由して日本に入り、日本で最初に禅を始めた場所がこの建長寺です。

今日は、後半に本堂で座禅をしてもらおうと思います。お経も読んでもらいましょう。勉強は学校でも図書館でも塾でもできるけれども、お寺に来なければできない事を体験をすることが大事なんです。

 

鎌倉ではさまざまな宗教が合同で震災祈願

実は鎌倉のお寺や神社や教会はすばらしいことをしています。3年前に東日本大震災が起こりました。その直後に、鎌倉の神社の神主さん、お寺のお坊さん、キリスト教の牧師(ぼくし)さんや神父(しんぷ)さんが一堂に集まって、八幡様の舞殿で、お亡くなりになった人を合同で追悼(ついとう)し、お慰(なぐさ)めして、被災者の人たちのためにもお祈りをしました。去年はそれを建長寺でやり、境内(けいだい)は7500人の人でいっぱいになりました。神主さんが先頭にキリスト教の神父さんや牧師さんが讃美歌(さんびか)を歌いながら歩いて、最後にお坊さんが、ご詠歌(ごえいか)をお唱えする中を、小泉先生の龍の法堂で、それぞれの宗派の方法でお祈りをしました。

そのときに、いろいろな事を感じました。鎌倉では、いろいろな宗教がみんな一つになって祈りをささげています。今年は雪ノ下のカトリック教会でやりました。教会で讃美歌や牧師さんのお話を聞くだけでなく、お経を聞いたり、巫女(みこ)さんが舞を舞ったりするのをみると、不思議なありがたさを感じます。一日一日世界が広がっていきますから、そういうことをみなさんも体験することがたくさんあるといいなと思います。

 

一週間、雲水は寝ないで修業

お釈迦様は12月8日の明け方、明けの明星(みょうじょう)を見て悟(さと)りを開きました。建長寺や円覚寺の修行道場の修行をしている雲水さんたちは、今、座禅をしています。もちろんお経も読みます。ご飯も食べます、トイレにも行く。だけども一番一生懸命やっているのは座禅です。

12月1日から12月の8日の明け方の3時頃まで1週間。雲水の人たち、修行している若いお坊さんたちは寝ません。1週間横になっておふとんの中で寝ないんです。寝ないなんていうは不可能です。ですから、座禅をしながら寝ます。夜中の1時ごろまでずっと座禅して、1時ごろから3時まで2時間くらい座禅をしながら寝るんです。一人ではできません。和尚さんも8回くらいしましたけれども、みんなで一緒にやるからできてしまう。不思議です。朝3時に起こされて、朝のお勤め、お経を読み、座禅をしてご飯を食べ、また座禅をしてお話を聞く、先生と一対一の禅問答という会話を1日に3回か4回やって1日1日を過ごしていく。それが終わるのが12月8日の明け方の3時です。それが済むとお正月になります。

そういうことを今やっています。みなさんが12月7日、ここにお出でになったというのも何かの因縁(いんねん)があるのかもしれません。

10分間休憩をして本堂のほうで座禅をします。座禅の支度はお父さんやお母さんに手伝ってもらって座禅の支度もしておきます。もちろんお父さんお母さんも座禅をしてお経を読んでもらいます。ご理解ください。

 

 

 

背中を伸ばして姿勢をよくする

修行の道場で坐禅をする時は素足(すあし)です。靴下(くつした)も足袋(たび)もはきません。

2つ折りにした座布団(ざぶとん)の上に座って。坐禅はあぐらではありません。自分のモモの上に足をのせます。なるべく足をあげるようにしましょう。無理しないでね。えらいぞ。坐禅をしている時にはお話はしない。隣りのお友達や、坐禅をしようと思っている人の邪魔(じゃま)をしてしまうことになるからです。

手は、どっちでもいいですが、重ねてください。親指と親指をくっつけて、どこでもいいから自然に下に落とします。そうすると手はぶらぶらしません。

坐禅で大事なことは姿勢をよくすること。一番大事なのは腰を伸ばして、徐々に背中を伸ばす。ちょっと手を放していいから自分の体を前に倒してください。倒したら、そのままおしりを座布団にしっかり押し付けて、ぐぐぐぐっと立てていきます。はい、立ててください。その時に腰をちゃんと伸ばす。コツがわかりましたか?

腰が伸びてないと思う人は自分でもう一回やってごらん。人間は姿勢がとても大事です。姿勢をよくすると心臓、肺、胃、腸が体の中にちゃんと収まる。姿勢が悪いと、圧迫しちゃう。だから、背中をう~んと伸ばして姿勢をよくして、肩の力は抜くんだけれども、上半身をゆったりさせてあげてください。

 

自分の鼻の頭を見なさい

目はどうするか。まっすぐ前を見ていると、いろんなことが目に入って気が散るから、目はつぶらないでまっすぐ前を見て、目線だけ下に落とします。自分の鼻(はな)の頭を見なさい。そのまま顎(あご)をひいて、頭をまっすぐにする。頭のてっぺんからロケットが宇宙に飛んでいく、そういう風に頭をまっすぐにします。はい、姿勢ができました。これが坐禅の姿勢です。この姿勢はお釈迦様が坐っている時、仏像の形がこういう形です。だから、お釈迦様は坐禅をしているんです。

次に呼吸です。呼吸ができるおかげで、私たちは毎日生きることができます。お父さんお母さんのおかげで命をいただいて、それから毎日ご飯をいただき、洋服などのたくさんの他のものの命のおかげで、自分の命を保っています。その中でも特に大切なことは呼吸をしていることです。毎日やっている呼吸を丁寧に、深く、深呼吸していく。深呼吸をすると体全体に酸素が行きわたって気持ちにゆとりができます。

おこりんぼうな自分、せっかちな自分、お父さんお母さんがいろんな事を言ってイライラする自分。そんなときに、深呼吸をすると、自分がゆったりしてくるんだよ。

 

鼻から息を吸ってお腹にためる

具体的にどうするか。まず鼻から息を抜いてください。抜き終わったら鼻から息を吸います。吸ったら肺を広げて背中をまっすぐにしてお腹にためていきます。ため終わったら鼻から息をゆっくり抜いていきます。はい、やってごらん。頭を上げて、首をまっすぐにして、姿勢を崩さないで、鼻から息を吸ってお腹にためて、おへその下にちょっと力を入れてためて、ため終わったらそのままゆっくり鼻から息を抜いていきます。目はつむってはダメですよ。ふらふらしない。背中をまっすぐして。この繰り返しです。自分の気持ちをお腹の下におろして、いい姿勢で、はい、息を吸って吐きます。それを自分で意識をしてやってください。始まりと終わりに、合図の鐘(かね)と木のたくがなります。最初に鳴ったら、お話をしない、動かない。みんなで静かにして、座禅に集中していきます。

 

 

吸う息に集中して、体全体で呼吸する

カッチ(木の托(たく)のなる音)

肩の力を抜いて。背中をまっすぐにするんだよ。

(しばらく静寂(せいじゃく)の時間が続く)10分位。

カッチ(木の托のなる音)

チーン(合図の鐘の音)

目をつぶらない。目をつぶると眠くなっちゃうから、目を開けて。はい、吐く息、吸う息に集中をして自分の体全体で呼吸ができるように。腰を立てて、目を開けて。生きている最小の単位は呼吸だよ。はい、腰を立てて。腰を立てて。背中をまっすぐにしてごらん。いい姿勢を自分でつくると気持ちがいいんです。気持ちをお腹に置くんだよ。はい、頑張ってね。もう少しだよ。目をつむってはだめですよ。15分位。

チーン(合図の鐘の音)

はい、合掌をしてください。手を合わせます。背中をまっすぐにしてね、今度は目をまっすぐ前を本堂のお釈迦様の方を見て、そのままお辞儀をします。礼。はいお直り下さい。

はい、合掌をといていいです。お話をしてはいけません。今、自分が坐禅をしたことをゆっくり思い返していく。よくできた人、うまくできなかった人、眠くなった人いろいろです。いろいろでいいですよ、それを基にしていろんなことを自分で感じていく。

 

般若心境のお経を唱える

それでは、これからお経をお唱えします。ここに坐禅の手引きって書いてあります。坐禅の仕方が書いてあります。中に般若心経(はんにゃしんきょう)ってお経がありますから、そのお経をみんなでお唱えしますお経を読むときは正座です。それをみんなでお唱えします。大きな声で建長寺のご本尊様・お地蔵様や、お釈迦様に、今日こうやってお寺でいろんなことができたお礼のお経です。そういう気持ちで読むんだよ。

ガーン(合図の大きな鐘)

 

摩訶般若波羅蜜多心経

まかはんにゃはらみたしんぎょう

(中略)

羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶

ぎゃてい ぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか 

般若心経

はんにゃしんぎょう

はい、合掌をしてください。本尊様、お釈迦様、お地蔵様、開山様の方々にありがとうございましたというお辞儀をします。鐘が3回なります。お辞儀をしてください。 礼。

(鐘3回の音)

 

それでは、これで坐禅とお経の時間を終わります。

◆ 質問コーナー ◆

Q「お経を読むときどうして正座をしないといけないんですか」

高井先生 自分でどう感じた? 自分でこう感じたこと思ったことない? 自分でそれを考えていくと、自分の答えが必ずあるんだよ。和尚さんがいろいろ答えるけれども、自分でもずっと考えてください。お経を読むときは、お釈迦様やご先祖様に向けてお経を読むわけです。丁寧に大事に読むときには正座をする。それが一番大事なマナー、習わしになってるんだね。

 

Q「好きな漢字を教えてほしいです。一文字で」

高井先生 好きな漢字?君は何が好きだ?

 

Q「僕は楽しいって漢字。」

高井先生 和尚さんは色紙に字を書いてくださいって頼まれます。一文字ですと“心”、あと“誠”とか。

 

Q「子どもの頃の夢はお坊さんだったんですか?」

高井先生 そうか私の事ね。和尚さんはお寺で生まれたお寺の子ですが、子どもの頃は何になるかは自分でもわからなかったです。

 

Q「一番いいお坊さんってどんな人ですか?」

高井先生(笑)一番いいお友達ってどういう人?

 

学生「優しい人」

 

高井先生 優しい人。お坊さんもいろんな人がいるんですよ。一番いいお坊さん・・・やっぱりお釈迦様かな。

 

高井先生 最初はお酒が入っていましたが、すっかり醒めてしまって、お腹も心も皆さんに会えてうれしさでいっぱいです。皆さんはお父さんお母さんのおかげで命をいただいたんです。それからご飯を食べることで、自分の命を保たたせてもらっているんだよ。命というのは、自分一人のものだけれども、お父さんやお母さんやおじいちゃんやおばあちゃんがいないとあなた方はいなかったんだよ。わかりますか?それから、ご飯を食べる、洋服を着る、お家に住む、ということは、私たちはたくさんの他からの命をもらって自分の命を生かしているんです。みんなの命はそうやって守られているんですよ。だから、自分の命にありがとうと言うと同時に、お父さんやお母さんやご飯を食べる、ご飯やパンや魚や肉やね、そういう方々にも、ありがとうと言ってください。今日は、建長寺に来てくれてありがとうございました。和尚さんはこれで失礼をいたします。さよなら。  (了)