子ども大学かまくら 第2回授業
「なぜ鎌倉にお寺が多いのか」
講師 秋山哲雄先生(国士舘大学准教授)
「私は鎌倉で発掘をしていました。発掘というと大判小判が出てくるかと思うかもしれませんが、そうではなくて鎌倉時代の建物の跡だとか、中国からやってきた陶磁器(とうじき)などが出てきます。中には人の骨が出てくることもあります」というお話で始まった秋山先生の講義。これまで歴史の時間で学んできた鎌倉の歴史とは少し違う内容に、ちびっこ大学生は息をのんで熱心に耳を傾けました。
秋山先生の講義の前半は、「なぜ鎌倉に幕府ができたのか」について、次の六つの疑問を示しながら進められました。
①鎌倉時代はどのくらい昔か。
②京都と鎌倉の位置は。
③鎌倉はどこでしょうか。
④なぜ源頼朝は鎌倉を選んだのか。
⑤鎌倉は攻めにくく守りやすい天然の要害だから選ばれたのか。
⑥鎌倉は京都をまねしてつくられたのか。
これらの疑問に一つひとつ、こたえるかたちで、講義は進められました。最新の研究では、鎌倉という都市や鎌倉幕府が、どのように理解されているかを、具体例を示しながら説明する内容でした。
講義の後半では、「なぜ鎌倉にお寺が多いのか」について、次の四つの疑問が示されました。
①鎌倉にはいくつの寺社があるのか。
②お寺はなにをするところか。
③お墓はどこに作られるのか。
④武士は人を殺しても平気か。
これにこたえる形で秋山先生の講義は進められました。お寺がつくられるきっかけを、三つに分類して説明する内容でした。この後、二、三の質疑応答をして、講義は終わりました。(了)
「保護者からの感想」
秋山先生の講義を聞かれた保護者から次のような感想がよせられました。
「秋山哲雄先生が子どもたちのレベルに合わせ、分かりやすいように工夫なさっていることが我々保護者にも伝わりました。大人が聞いても感心する内容で、講義後に娘と教えていただいたことを色々議論して楽しませていただきました。講義の対象が子どもであり、保護者がとやかく言う話ではないかもしれませんが、秋山先生のお話があまりにも素晴らしかったので、メールを差し上げた次第です」(了)