子ども大学かまくら 2024年度入学式

 

2024年度「子ども大学かまくら」

 

6月16日(日)午前10時から

 

鎌倉芸術館小ホール

 

 

 2024年度「子ども大学かまくら」スタート   

入学式で田上(たのうえ) (のぶ) 理事長と松尾(まつお) (たかし) 鎌倉市長が挨拶(あいさつ)

 「子ども大学かまくら」(学長・養老(ようろう)孟司(たけし) 東大名誉教授)は、6月16日(日)に鎌倉芸術館小ホールで、「大学生」68人(小学4年生26人、5年生20人、6年生22人)を迎え入学式を行いました。

田上誠理事長と来賓の松尾崇鎌倉市長の挨拶を紹介(しょうかい)します。

 

 

「夢と希望を持ち続けてください」と田上 誠 理事長

(みな)さんは今日から「子ども大学かまくらの大学生」です。おめでとうございます。

子ども大学かまくらは今年で13年目を(むか)えます。「生き方学」「はてな学」「ふるさと学」の3本を柱に、学校とは一味(ちが)った学びの場を提供(ていきょう)してきました。卒業生は1400人近くになります。最初の1期生は大学を卒業して社会人となっています。

私は5月に、ロサンゼルスに住んでいる(むすめ)の孫が大学を卒業するので卒業式に参加してきました。偶然(ぐうぜん)ですが、ロサンゼルス市長が「大谷(おおたに)(しょう)(へい)の日」を設定した5月17日に、ロジャーススタジアムで大谷選手が13号のツーランホームランを打ったのを、この目で見ました。打った瞬間(しゅんかん)、ワッと大歓声(かんせい)がわいて、日本人として(ほこ)らしい気持ちになりました。

そして、アメリカに向かう飛行機の中で読んだ大谷選手のことが書いてある本を思い出しました。大谷選手は少年時代から自分の思いをノートに記していましたが、こんなことを書いていたのです。

「その日に起きた良いこと悪かったこと、自分が感じて次はこういうことをやろうという内容を、野球ノートに書き()むようにしています」

大谷選手がホームランを打ち活躍(かつやく)できるのは、小学生のころから毎日の生活の中で自分の頭の中でいろいろ考え工夫して、地道な努力を続けてきたからです。皆さんも小さいことでよいのです。夢と希望を持ち続けて()しいと思います。(了)

 


「ちょっと違った自分に生まれ変わる」と松尾崇・鎌倉市長

「子ども大学かまくら」への入学、おめでとうございます。大学生として1年に5回の授業を受けられる皆さんは、ワクワク・ドキドキしているでしょう。

皆さんは、なぜ学校で勉強するのか考えたことありますか。市長が皆さんと同じぐらいだったときは、全く分かりませんでした。

なんとなく今になって、こう思います。ドラゴンクエストというゲームが大好きで、中学生の頃、熱中しました。(けん)(たて)を手に入れ戦う。しかし、戦うのは人をやっつけることではなく、自分が目標を持って前進していく感覚です。

いろんなことを勉強していると、ちょっとしたときに、いろいろ学んだことがつながって、ハッとすることがあります。それは気球に乗った感じです。ちょっと視線(しせん)が上がる。すると今まで見えていた世界や景色が変わる。さらにもっと勉強していくと、ジェット機、そして宇宙(うちゅう)に飛んでいくロケットに乗った感覚になります。すると見えている世界が広くなり、世界中が、いや、丸い地球が見えたりします。そして自分の興味、関心など全てのことに影響(えいきょう)してくるのです。

勉強していると「面倒(めんどう)くさい」「なんで勉強しなきゃいけないのか」などと思うことがあります。しかし皆さんは、そんなことは簡単(かんたん)に乗り()えて、あれが好き、これをやりたいといった自分の興味・関心をたくさん持っていると思います。

そんな皆さんは大学生として、この「子ども大学かまくら」の授業に参加することで、さらに今まで触れたことがないような情報や体験に直面し、思いもよらない発見、視点が手に入るに違いありません。

自分はこうだと決めつけずに、奇心(こうきしん)いっぱいのアンテナを立てながら授業をしっかり受けて、5回の授業が終わったときには、この大学に入る前の自分とは、ちょっと違った自分に生まれ変わっていることに気がつくでしょう。どうかこの「子ども大学かまくら」の学びを通じて皆さんがますます飛躍(ひやく)して、これからの人生を力強く生きていく、そういう機会となることを心から祈念(きねん)して、私の挨拶とさせていただきます。(了)

 (文責=菊池みどり、写真=島村國治)



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